利益が出たら動く、のか利益を出すために動く、のか─ 会社の伸び方を決める“順番”の話

先日、ある社長のオフィスで、こんな会話があった。
社長
「人を育てたい気持ちはあるんですよ。でも、もう少し利益が安定してからかなと…」
この一言、100人未満の会社を見ていると、本当に何度も聞く。
不安なのもわかる。
判断としても、間違ってはいない。
ただ、この言葉を口にする会社ほど、なぜか毎年ずっと“もう少し”のままだったりする。
今日はその理由を、「利益の考え方の順番」という視点で整理してみたい。
「利益を確保してから動く」という発想
多くの社長が無意識に持っているのが、
この考え方。
• 利益が出てから人を増やそう
• 余裕ができたら仕組みを整えよう
• 赤字は絶対に避けたい
• 今はまだ耐える時期
いわゆる、堅実で慎重な経営判断。
短期的に見れば、この考え方はとても合理的だ。
数字も守れるし、社員にも説明しやすい。
ただ、この発想には見落とされがちな“副作用”がある。
利益を守ろうとするほど、利益が出にくくなる
「利益を確保してから動く」会社では、
こんなことが起きやすい。
• 社長の仕事が減らない
• 判断が全部、社長に集まる
• 現場は常に忙しい
• 新しい挑戦が生まれない
結果として、
利益を生むための時間も、
エネルギーも、
社長の頭の余白も、
どんどん削られていく
という状態になる。
そして気づけば、
• 忙しいのに儲からない
• 売上はあるのに残らない
• 社長だけが疲れている
という、よくある中小企業の姿が完成する。
利益は「条件」ではなく「結果」
一方で、
安定して利益を出している会社の社長は、
まったく違う言葉を口にする。
「先に手を打たないと、利益は出ないよね」
彼らはこう考えている。
• 利益は行動の結果
• 利益は準備が整った“あと”に出る
• 利益は動いた会社に残る
つまり、利益が出たら動くではなく
動いたから、利益が出たという順番。
「利益を出すために動く」会社の共通点
利益を出し続けている会社を見ていると、
共通していることがある。
それは、
一気に大きな投資をしているわけではない
という点。
• いきなり人を3人増やす
• 高額なシステムを入れる
• 組織を全部作り変える
…そんなことはしていない。
代わりに、こんな動きをしている。
• 社長の仕事を少し減らす
• 判断基準を言語化する
• 任せる範囲を一つだけ決める
• 仕組みを一部分だけ整える
動きは小さい。
でも、方向がはっきりしている。
利益が出ない会社に多い「止まり言葉」
反対に、
伸び悩んでいる会社ほど、
会話の中にこんな言葉が増える。
• もう少し落ち着いたら
• 来期になったら
• 今はタイミングじゃない
• 余裕ができたら
一見、冷静で慎重。
でも、外から見るとこう見える。
余裕ができる構造をまだ何も変えていない
「待つ理由」は増えているのに、
「動く理由」がどんどん消えていく。
社長が一番最初に手をつけるべきこと
ここで大事なのは、「利益を出すために、何から動くか」。
答えは意外とシンプル。
社長の仕事を減らすこと。
• 社長しかできない判断は何か
• 本当は任せられる仕事はどれか
• 判断基準が曖昧な部分はどこか
これを整理しない限り、
• 人を増やしても
• 売上を伸ばしても
結局、社長が忙しくなるだけ。
利益は増えない。
利益は「仕組み」に宿る
利益は、
根性や努力の延長線にはない。
• 誰が判断するのか
• どこまで任せるのか
• 何を基準に動くのか
こうした「仕組み」が整った結果、
自然と残るもの。
だからこそ、
利益が出てから仕組みをつくるのではなく
仕組みをつくった結果、利益が出る
この順番を、一度疑ってみてほしい。
小さく動く会社だけが、次に進める
最後に、社長に問いを一つ。
あなたの会社は今、利益を「待って」いますか?
それとも、利益を「迎えに行って」いますか?
止まったまま守る利益より、一歩動いてつくる利益のほうが、長く残る。
そしてほとんどの会社は、
ほんの一歩動くだけで、景色が変わる。
問題は能力でも市場でもなく、
ただ一つ。
順番だけの話だったりする。
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